Process

制作工程

Spinning 紡ぐ

紡ぐ

棉から糸を紡ぎます。
作る布によって、太さを調節しながら紡ぎます。
集中を要する作業です。気持ちを静めて、糸車に向かいます。

Dying 染める

染める紡いだ糸を草木で染めます。
染料は、周辺の草や木の皮などを採取したり、もらったりしたものを使用。
木綿は染まりにくいので、じっくりしっかりと色を入れていきます。
熱い染液に糸を浸し、絞ってさばいての作業を繰り返します。

発色の瞬間が魔法のようで、面白い!

Weaving 織る

織り、整経、ちきり巻経糸(たていと)を織りたい長さに、縞の順番に整経台にかけていく整経(せいけい)、整経した糸を織り巾に整えながら、巻き取っていくちきり巻といった様々な工程を経て、最後に布にしていきます。

糸から布に変わっていく瞬間をライブで見られるのが楽しい。

材料

使用する棉は、主にキベバタ(岐部幡)とラオス綿です。
キベバタは、寺田さんが丁寧に作られた和綿。ラオス綿は縁あって出会い、柔らかさ、美しさに惹かれ使い始める。
染料は、それぞれの草木に“採り時”があるので、時期を狙って自分で採取したり、いただいたりして集めます。栗、こぶな草、ビワ、ヤマモモなど使用。

丹波布について

丹波布は、手で糸を紡ぎ、草木で染め、手織りし、つまみ糸(絹)を少量緯(よこ)に入れるのが特徴です。江戸時代に農家の主婦の副業として、京都などで売られていました。明治のころに衰退の道をたどりましたが、その後昭和の初期に、柳宗悦氏に発見されたのを機に、復興活動が始まり現在に至っています。
その制作工程は、記録作成等の措置を講ずべき無形文化財に指定されています。