糊つけ

糊です

糊です

梅雨の合間に糊つけをしました。紡いで染めた後の縦糸に、切れないように糊をつけます。材料は、小麦粉。水で溶いた後、熱々のお湯を一気に注ぎ入れて、油分も加えて糊にします。糸量に対しての目安はあるのですが、糊の濃度は毎回指先で確認します。天気や気温、湿度によってなんとなく調整します。この“なんとなく”が大切で、指先に集中し過ぎると、考え過ぎてしまいよく分からなくなるので、糊の濃度を指先で感じながら、斜め上を見上げて指先の感覚にお任せします。

出来上がった糊に糸を浸けて、ググッと中まで染み込ませ、カラッと乾かします。今回は、良いお天気だったので、パリッと乾いてくれました!その時々によって、自分自身の感覚で調整するこの工程は、料理に似ていて楽しい作業の一つです。


そして今夜も糸に向き合う

経糸巻き

経糸巻き

先日、着尺が一本織り上がりました。糸を紡ぎ始めてから約一年掛かって織り上げた布です。秋にはお渡ししたかったのに随分お待たせしてしまいました。糸の細さと布の質感について考え細かなチャレンジをしたこの布は、ご注文いただいた方の姿形お人柄が分かっている事と相まって、プレッシャーと新たなチャレンジに対する緊張感が入り混じり、祈るような気持ちで織り上げました。色んなことがあった一年間の生活と共に、綿が糸になり色づき、布になっていったと思うと、感慨深いです。

織りあがった後は、解放感でぼんやりしてしまうのかなと想像していましたが、淡々と次の一本に掛かっています。次の一本があるお陰で、ぼんやりとしなくても良いのかもしれません。そんな訳で、今夜も糸に向き合っています。道具の古さもあるでしょうが、ガラガラと勢いよく経糸を巻きました。田舎の一軒家だからこうやって夜中でも思いっきり仕事ができるんだな、と環境に感謝しています。


ながらの日々

村の秋祭り

村の秋祭り 獅子舞見物中

先週末は、住んでいる村の秋祭りでした。大人たちは休憩所でのお茶やお菓子の準備、お昼ご飯の炊きだし、男の人たちは神輿を引っ張り、母たちは子供たちについて神輿と共に村を歩きます。そして、小さな子供たちは紅白の縄を持ってお神輿の後ろを歩き、小学生たちは交代でお神輿の中でお囃子を奏でます。
休憩所ごとに、獅子舞を舞い、子供たちはジュースやお菓子を振る舞われ、村の人たちはお神輿の上に投げ銭をします。
我がムスメも、友達と村を練り歩き、お囃子を奏で、お菓子やジュースを頬張り、苦手な獅子舞は遠くから見物したりと、祭りを思いっきり楽しんでいました。
村全体が高揚し、老若男女楽しげなこの秋祭りは、とても良いものです。子供たちを見守りながら、ひたすら喋り倒した一日でした。

行事いっぱい、予定いっぱいの秋ですが、子供の行事、村の行事、自身の仕事関係の用事をしながら、綿や糸に向き合っています。紡ぎながらの織が終わったので、残り糸でもうひと頑張り織ります。次は織りの準備をしながらの染色。合間にムスメの参観日や発表会、そして相方の窯焚きサポート(賄い料理をする程度ですが)。バタバタと色んなことが同時進行で起こっていますが、こんな時の方が製作に弾みがついて、進んだりもします。
色んなことをしながら、グングン作っていきたいと思います。

残り糸で縞を考案中

残り糸で縞を考案中

 

 


パリパリとしみじみ

カゴにモリモリのパリパリ糸

カゴにモリモリのパリパリ糸

大型の台風が通り過ぎた週末でしたが、今日はカラッとした気持ちの良いお天気でした。

台風上陸のニュースがずっと流れていた日曜日は、外出を控えて家族でタラタラと過ごしていましたが、そのなんにもしない状況がとてももったいなく感じてきて、急に思い立って次の織の糊つけをしました。

どんよりとして時々雨のパラつく、湿度の高い日に糸など乾くわけもなく、雨が止んで風が吹くと外に干してみたり、扇風機に当ててみたりとジタバタしましたが、全く乾きませんでした。次の日は青空が見え、嬉々として外に干したものの、祝日で家にいる娘1ともっと小さい娘2と過ごすうちに糸をさばく事を怠ってしまい、バリバリに乾いてしまいました。

糊をつけた糸は、乾かしている時にマメにさばいてあげると、糸同士がくっつかずぱらっとばらけて、次の経糸巻きがとてもし易くなります。経糸を巻く前には、糸がうまく出るように糊つけ後の乾いた糸をしっかり揉みほぐしてあげます。さばくのを怠けた糸をもみほぐす時は、力がいるので、糸があたる部分の皮が赤く擦りむけたようになる事もあります。とても小さな事ですが、怠けると痛い目にあいます。今回も痛い目にあってしまいました。

相変わらず、製作と生活でバタバタしていますが、カラッと晴れた空を見上げた時、誰かと言葉を交わした時、家族でごはんを食べている時など、日常のふっとした時にしみじみと幸せな気持ちなるなります。

今晩もしみじみとしながら軍手をつけてパリパリの糸をほぐしたいと思います。


喜びと反省と解放感と焦りとやる気

My soulmate

My soulmate

夏休みが終わりました!  終わってみれば、あっという間だったなあとしみじみしていますが、やっぱり嬉しい。ムスメとたっぷり過ごせて楽しかった思いと、ガミガミ言い過ぎてしまった事への反省もあるのですが、それに増して日常に戻れてホッとしています。

ムスメを学校に送り出した後の大きな解放感の中で、さあ作業を進めるぞ!とヤル気がむくむく湧いてくると同時に、夏が終わり9月に入ってしまった今、やるべき事がドーンと目の前に立ちはだかり、焦っています。

ただ、下のムスメが寝ている間に、工房でココさんと過ごす時間はとても穏やかで嬉しく、焦って浮き足立ちそうな心を静めてくれます。

そんな中、8月の末からじっくりと染め上げた糸を糊つけして、整経を始めたところ、糸が足りなくなりました。糸が太いのが分かっていたのに、何故確認しなかったのか、解放感と焦りの中で多分大丈夫!と見切り発車した事を反省しています。急いで糊をつけた糸で、丁寧に丁寧にと自分に言い聞かせながら、明日整経します。


sense of touch

よく乾きました

よく乾きました!

気持ちの良い天気の週末に、糊つけをしました。青い空の下で、パリッパリに乾いてくれました。次は、グルグルと枠に巻いていきます。

先週、雑誌の編集の方が来られ、主人と二人でインタビューを受けました。様々な質問に答える中で、私自身が「皮膚感覚」を大切にしている事に気付きました。ただ、インタビュー中は「皮膚感覚」という言葉が浮かばず、「風を感じたりとか、太陽の光を感じたりとか…」等、シンプルというか簡単な言語を繰り返し使うばかりで、上手く伝わったのか、全く自身がありません。

ただ、このようなじっくり聞いていただける機会があると、普段意識していな自分に気付くことがあるんだな、と発見しました。じっくりと静かにこちらの話を聞き、それをしっかりかみしめてから、次の質問をしてくださった私よりも随分若い編集者の方の姿勢を見て、じっくり聞くと、相手も話しやすいんだな、という事も学びました。

そして仕事に楽しげに集中し、より良いものを撮りたいという、これまた私よりも随分若いカメラマンさんの姿勢にも、共感を覚え心地よい刺激も受けました。お二人のおかげで、穏やかで楽しい午後が過ごせました。ありがとうございました!