経糸巻き

栗で染めた糸

栗で染めた糸

二週間遅れで、やっと一本織上がりました。織りあがった布を機からおろした途端に、糊付けした経糸に飛びついて、糸枠にくるくる巻いています。
経糸巻きは、糸枠に糊付けした糸を巻いていくのですが、真ん中をふっくらした形に巻くと、次の整経で糸が出やすく、作業がスムーズに進みます。私はこの経糸巻きがへたっぴで、糸の配分がおかしくなることが多く、真ん中がふっくらせず、上の方が分厚くなってしまいます。そんな形に巻いてしまうと、整経の時に糸がゴソッと枠から外れることもあり、余計な手間がかかったりします。

丹波布は素材の糸作りから織り上げまで全て手作業で行います。昔は分業もしていたようですが、今はすべての工程を一人で行います。その最初から最後まで自分の責任で作り上げるところが、誰のせいにすることもなく潔く、大好きなのですが、それぞれの工程がすべてつながっていて、一つをおろそかにすると必ず次の工程に影響が出ます。とても正直でストレートです。一つ一つの工程を大切に、と自分に言い聞かせながら、今夜も経糸をグルグル巻きます。
 


a good week

colorful brown

colorful brown

夏より暑い日が続いていました。上ムスメは、モワーッとした猛暑の中、毎日運動会の練習があり、臭い体操服と共にクタクタになって帰ってきています。今日は気温がやっと下がり、体操服の臭いは激減し、本人の機嫌もかなり良く、数日前よりは楽に過ごせていたようです。

親の私の方は、暑い中糸を紡ぎ機織りをし、次の一本に向けて経糸に糊をつけ、ココさんと共にたっぷりと工房で過ごし、良い日々を過ごせています。今週は特に糸を紡ぐことに時間を割くことができて、とても充実した気持ちになりました。
日々こつこつと続けることでしか、糸はたまっていきません。紡いだら紡いだ分だけ糸は増え、太さや撚りも安定してきます。そう、こつこつと続けないと良い糸もできないし、糸も増えない。でも、色んな工程の中でついつい後回しにしてしまうのが、糸紡ぎです。糸を紡いでいると、目の前のことにあくせくせず、先を見て行動することの大切さを感じます。そんなことも、すぐ忘れて目の前のことにジタバタしてしまうのですが、今週は糸紡ぎの教えを感じ取ることができました。引き続き、糸紡ぎに時間を割いていきたいと思っています。


love colors

hachijo blue etc

hachijo blue etc

10日間ほど八丈島に行ってきました。こだまで東京に行き、横浜で展示会をしていた主人と合流し、フェリーに乗って10時間、八丈島に到着しました。太陽の光の強さなのか、海の深さなのか、昔の噴火で砂や岩が黒いからなのか、濃く深い青色を見ることができました。
湿度と太陽の力で、全ての植物が強いエネルギーを持ってゴンゴン茂り、その緑の中に平屋の家が存在して人が住む。そしてその先には、深い青い海。流人の島としても知られる八丈島ですが、色んな人を受け入れ、様々な文化が入り、それが島に残っていることを所々で見る事ができました。黄八丈の組合の方と話すことができ、共感したり教わったりと良い時間を過ごせました。文化も歴史もとてもとても興味深い所でした。
滞在中は御蔵島にも泊まり、野生のイルカと泳ぎ、八丈島では亀と出会ってこちらも一緒に泳いだりと、ハッピーな出会いを経験することができました。

空、海、葉っぱ、花、魚たち、そして黄八丈の色。色んな色を楽しませていただいた旅でした。黄八丈の会館で見せていただいた、こぶな草の茶色味のある黄金色。絹糸だったので再現は難しいですが、こぶな草でしつこく染めた黄色を染め上げてみたいと思っています。
また行きたいな~