夜活

経糸たち

経糸たち

半年ほど前に子供部屋ができ、ムスメ達はそれぞれのベッドで寝るようになりました。今までは家族4人布団を並べて寝ていたので、寝る前の読み聞かせは私もムスメ達の間に横たわって絵本を読んでいました。そして毎回寝落ちをして、そのあと起きたもののリビングのソファでボーとして使い物にならず、無駄に夜の時間が過ぎていくという、どうにもならないけどどうにかしたいという、夜の時間の使い方に悩んでいました。

でも、子供部屋ができたおかげで、ムスメ達が自分のベッドで寝れるようになったおかげで(下ムスメは、夜中に起きて私のベッドに入ってきますが…)、読み聞かせが椅子に座ってできるようになり、そのおかげで寝落ちすることもなく、夜も人並みに起きていられるようになりました。
子どもたちが寝た後のpeacefulな夜、テレビを見ながら糊付け後の経糸をほぐしています。いやいや時間を有意義に使えたな~と満足しながら寝ることができそうです。


なんとなく

糊付け日和

糊付け日和

数週間前に梅雨入りをしましたが、夏のような暑い日が続いています。
西日が照り付ける3時半ごろ、西に向かって下校する上ムスメですが、今年から旗を持って下級生を連れて帰る役目があるので、迎えに行ってあげたい気持ちをグッと抑えています。
マスクをしながらの、登下校は暑いと思うし、今年は昨年に引き続き学校のプールも中止になるし、自然学校も泊りでなく、日帰りになるしと、子どもたちはコロナの影響をたっぷりと受けています。
オトナは、「大変やな~、可哀そうやな~」と悲観的に考えがちですが、まさに“今を生きる”我が家の長女さんは、日々の一瞬一瞬を楽しみ、そんな姿を見てニュースや新聞を見て文句をたれている自分を反省したりしています。

最近の暑さは、身体には大変ですが仕事には都合の良いこともあり、染色や糊付けの糸が気持ちよく乾いてくれます。草木などの自然なものを相手にする仕事は、数値では測れない“なんとなく”の感覚がとても大切です。
染色の時は、糸の染まり具合や染液の色を見て“なんとなく”の感覚に頼りながら見極めをします。糊付けの時も、その日の晴れ具合や湿度を見ながらなんとなく糊の濃さを変えます。
この“なんとなく”感覚は、経験をつ見重ねることでしか見につきません。そして私の持っている何となく基準と他の人の持っているなんとなく基準は、違うと思うし比べることも難しい。

染色や糊付け、そしてすべての工程の中で常に自分の中の“なんとなく”感覚に耳を澄ませて、感じていきたいと思います。


足して引いて

春の山

春の山

以前からやりたかったモスグリーンと白の組み合わせの帯が、もうすぐ織り上がります。春の新緑のころ、車を運転しながら薄曇りの日に雲が山にかかる様子を見て、こんな色合わせも良いな~とぼんやり思っていた景色を帯に映してみました。
経の色はすんなりと決まったのですが、経がシンプルすぎて緯糸の入れ方に悩みました。最初のイメージで緯糸を入れた後、あーでもないこーでもない、これもどうかな?と一日工房で色んな入れ方をして、一晩寝た後どんどん前日のアイデアから引き算をしていって、やっと今の柄に落ち着きました。

最初は欲張りにいろんなことをやってみて、最後は余分なものを落としていって心地よいところに落ち着く。悩み多き時間でしたが、最後はすっきりと納得のいく決まり方でした。まるで人生のようだ!と一人で思っています。人生においては、まだまだ余分なものを落とす知恵がついていません。

春の山の帯

春の山の帯


repeat

三本目の帯

三本目の帯

同じ柄の帯のオーダーを三回頂き、先日三本目を織り上げました。同じ柄の同じ色ですが、染めるたびに色も微妙に違い、糸の雰囲気も違い、布味も違います。色や糸の太さ撚りの柔らかさすべてが合わさって、布味を作ることが身をもって実感できました。

一つ一つが違う布になる、手紡ぎ草木染、手織りの面白さを感じた一本でした。


美しき色

緊急事態宣言が延長され、主人の仕事に影響があり私の仕事にもほんの少し影響がありますが、日々の染め織りの生活は相変わらず穏やかに続いております。
今週末は、奈良大和郡山城址で行われる工芸イベント「ちんゆいそだてぐさ」に出店いたします。

連休中はdoor-to-doorで、海辺の街に滞在しました。キッチン付きの部屋でテイクアウトをしながら海の景色を満喫しました。
西側の窓から見える夕焼けを眺めながら、ビール片手に本を読み刻一刻と変わる空を楽しみました。

大好きな時間の大好きな色を楽しんだ数日でした。
新しい空シリーズの帯を作りたくなりました。


またまた反省

美しき綾

美しき綾

桜が終わり、フレッシュな新緑がモコモコと出てきています。
帯と丹波布糸のreuseテーブルランナーが織り上がった後、以前から用意していた糸でオーダーの帯にかかっています。整経も順調に進み、綾の部分がきれいやなーと写真に撮り、その後の工程もサクサクと進み、さあ織るぞ!となった時ちょっとした確認ミスで、もう一回ちきり巻きから始める事になりました。
ちきり棒の紐を取り換えたとき、左右を確認し忘れるというとても簡単なミスのおかげで、通したものをぜーんぶ抜き、まき直し手通すハメになりました。あーあと頭を抱えながら、先ずは大先輩の先生に対処法の相談をし、すぐにやり直しました。

何でも聞ける先生がいることの有難さと、確認の大切さを身をもって学んだ週末でした。

今から巻き返します!


お詫びと反省

ハタスネ

ハタスネ

ホームページのドメインやコアサーバーの更新を忘れており、この3日間ほど(またはそれ以上)ホームページを閲覧できない状況になっていました。本日何とか復旧できました。ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。
こうやって、ドメインやコアサーバーとか語っていますが言葉の説明は全くできません。ただし、期限が近づいたらちゃんと更新をしなければいけないことは学べました。とにかく解決できて、ホッとしました。

函館のギャラリー、AGERさんでの展示会も無事に終了しました。ギャラリーに足を運んでくださった皆様、ありがとうございます。お礼が遅くなり、申し訳ございません。

神戸三宮にある、神姫バスさんのツアーデスク“ゆいツアーデスク”で、作品を取り扱っていただいています。ここでは、いつもの丹波布ではなく、丹波布を織ったときに出るハタスネをよこに織り込んだ、丹波布REUSEマットを販売していただいています。
3週間ほど前にコースターやランチョンマットを納め、昨日210㎝のテーブルランナーを納めました。織る度に出る40㎝前後、500~800本ほどの糸の束は、織った本数が多くなるほどたくさんになります。そのハタスネを7,8本束にして、横に織り込むと厚みのある、しっかりとしたマットになってくれます。今回のオーダーでかなりの量が消費できましたが、まだまだ残っています。そして、一本織り上がると、また新しいハタスネがハタスネ入れの引き出しに増えます。

それでも、たまったまま捨てることもできずにいた大切な糸が、また形になることという事にが喜びを感じながら織ることが来出ました。よろしければ、三宮のゆいツアーデスクさんにお立ち寄りください。

YUI 旅と 暮らしと 神戸・三宮 |旅と暮らしをテーマにした雑貨店 (yui-tabitokurashito.jp)


残り糸で遊ぶ

ストールの経糸

ストールの経糸

AGERさんの展示会に向けて、ストールを作りました。
織りをすると、必ず経糸が余るのですがその残った経糸を並べた、いろんな色を楽しめるストールを作ることにしました。整経をしながら、中途半端に残っていた糸が経糸としてどんどん使われて、なくなっていくのが気持ちよく、すっきりした気分になります。

今回は経糸6色。緯糸に入れるつまみ糸の白色を合わせると約7色のストールになります。7色の帯締めは魔除けになるように、このストールも良くないものから身を守る存在になったら良いな~と思いながら織りました。
AGERさんには3本納品したので、後は横の色を変えて一本と布として数メートル織り上げる予定です。

で、下の画像はその残り糸が残ったもの。もっと中途半端に残った糸は緯糸として使ってしまいます♪

残り糸の残り糸

残り糸の残り糸


展示会のお知らせ

暖かい日が続いたり、いきなり寒くなったりと三寒四温の日が続いています。
注文の帯に取り掛かるつもりが、もうひと頑張りとストールを織り始め、昨日必要分のストールの糊おとしやらフリンジ作りといった仕上げ作業を終えることができました。
そのストールと共に反物やら小物やらにタグを付け、箱に詰めて納品作業を終えることができました。

送り先は、北海道の函館市。札幌から移転されたAGERさんの展示会への納品です。
今回で3回目の展示会です。ご都合が合いありましたら、是非お越しください!

展示会に向けてこの秋冬に織った新作の八寸帯3本の他、反物も数点並びます。

展示会DM

展示会DM

展示会DM

展示会DM


掲載していただきました

smoky blue

smoky blue

三寒四温の毎日が続いています。年明けから、3月の函館の展示会に向けて作品づくりに邁進しているせいか、気温の上がり下がり(特に下がり)があんまり気になりません。
陽気な古典柄が織り上がり、ただいま空の布第3弾、くすんだ青色の帯地を作っています。遠くから見たときに、色の境界線がはっきりせずボワ~とした部分があり、かつはっきりした青ではなく、ちょっとくすみのある青を表現したくて織っています。
織り上がったら長く垂らして、少し離れて眺めてみたいと思っております。

さて、冬の寒い時期に取材に来ていただいた記事が掲載されているので、お知らせいたします。神姫観光さんのウェブマガジン “ゆい” でご紹介いただきました。丹波篠山の陶芸家の方やガラス作家さんと共に掲載いただいております。
よろしければ、ご一読ください。

https://yui-shinkibus.com/yuistyle/ooo/

神姫観光 ゆい

神姫観光 ゆい