テレビ取材

撮影中

撮影中

ペットロスからほんの少し抜け出せているように感じます。

この数週間、テレビの取材でディレクターさんやカメラマンの方、音声さんといったメディアのプロの方が時々工房に来られて、私や主人を取材し番組を制作されています。
30分の番組を作るのに、たくさんの画像や動画を撮るのですが、取材される側の役得で番組制作のお仕事を近くで見ることができて、興味深かったです。
私や主人がしゃべったり、仕事をしていたりする場面を撮るときは、近くにいても気配を消し、作品や風景を撮るときは、ぐっと集中しついついこちらも静かに呼吸をしてしまいそうになるほど、静かで圧縮されたような空気が流れます。

もの作りとは違いますが、作るプロの仕事を近くで見ることができて楽しかったです。
番組がどんなふうになるかは、楽しみ半分照れくささ半分です。放送は12月との事。詳細が分かればお知らせいたします。


ペットロスかもしれない

見守り犬のいない整経

見守り犬のいない整経

何とか柄が決まり、少しずつ前に進んでいます。
ココさんと猫のゴマがいなくなって7か月になりました。ココさんが元気な頃は「ココがいなくなったら、私はきっと嘆き悲しむに違いない」とその時を恐れていたのですが、見送ったときは最期まで一緒にいれたので、ショックは少なく「案外大丈夫だった」と自分自身にホッとしました。
が、しかし二匹が旅立って半年ほど経ったくらいから、急にココのいない寂しさやゴマのいない物足りなさを感じ始め、昔のココさんの動画を見てジワっときたり、犬を散歩している人を見て悲しくなったり、近所の野良猫を見て寂しさを感じたりと、犬猫に忙しく反応してしまいます。

我が家には、マンゴーという犬がいて毎日散歩したり、触れ合ったりしてそれはそれで可愛いのですが、やはり二匹のいない寂しさを今になってひしひしと感じています。
世に聞くペットロスはこんなにあとからじんわりとやってくるもんなんだと驚きつつ、先日も整経をしながら、「いつもここにはココさんがいて見守ってくれていたな~」とまたまた悲しんでいます。


決まらない日々

あっという間に秋が深まり、涼しさを通り越して肌寒くなってきました。
慌ててタンスの模様替えをし、毎年大きくなる子どもたちの服をあたふたと買い揃えています。

「空」をイメージした帯を制作中ですが、柄に悩み色々変更し七転八倒しながら進んでいます。そんな中取材が入り、ずーっと迷っている様子をカメラさんに撮っていただき、いつもと違う制作環境に慣れず、更に迷いが深まるという日々を過ごしています。
頭の中にあるイメージを柄と言う具体的なものに落とし込むとき、たいてい空(くう)やどこか一点に目を置いて、ボーっと頭の中に映像を組み立てるのですが、そういう時はいつも一人か家族といる時なので、心置きなくボーっとじーっとできます。

自分自身の集中力の無さが原因ですが、柄の考案中にヒトがいると早く結果を出さなけらば!と思い込んでしまい、何とか柄を考え出すのですが、その柄を夜見て「んーーーーっ しっくりこない」と思い、翌朝又見て「やっぱり違う!」と思い、なかなか進めません。
今日は心置きなくボーっとじーっと空(くう)を見てられるので、しっくりくるものを生み出したいと思います。

縞に悩む

縞に悩む

緯(よこ)柄に悩む

緯(よこ)柄に悩む


小休止

秋の海

秋の海

9月が終わり、10月に入りました。9月の最終週から31日までは、主人や丹波布関係のDMやフライヤー製作が4つ、資料作り、講義と会議の出席とそれぞれの準備などが一気にきて、その間に機織りをするという数日でした。9月末が締め切りで、先延ばしにしていたものもあるので、半分くらいは自業自得な部分もありますが、織ったり家事や子どものこと以外については、バタバタしすぎてあんまり覚えていません。

10月もありがたいことに、織りの仕事の他前向きな予定が入っているので、ちょっと一息いれたいなと思い、娘と一泊旅行に行ってきました。主人は展示会で留守なので、今回は女子旅です。いつもとは反対方向の海と水族館へ。魚たちやイルカショーを見たり、海岸を散歩したり、のんびりとひたすらボーっとしてきました。
ムスメ達はイルカショー、アイスクリーム、遊園地、お買い物という希望を全てかなえ、海に入ったり砂遊びをしたりと、秋の週末を満喫しておりました。

さあ、やるぞ!
と元気になれた、週末の小休止でした。


yellow

黄色

黄色

運動会後の4連休です。我が家の場合、運動会の代休がくっつくので、上のムスメは5連休。宿題も終わらせ身軽になったムスメとともに、海釣りに行ったりお友達と遊んだりとお休みを満喫しています。

染色が続いておりましたが、ひと段落しました。今回は黄色に染まる染料を2種類使いました。柳とこぶな草。他にはヤマモモでも黄色に染まります。柳は普段使う染料ではないのですが、今回リクエストがあり、柳染めを行いました。同じ黄色でも染料によって、色味や雰囲気が違います。一番よく使うこぶな草は、踊りだしそうな陽気な黄色になるし、ヤマモモの枝葉で染める黄色は、大地に根付いたようなどっしりと落ち着きのある黄色になります。そして今回使った柳は、明るいけどはかなげな優しさを感じる黄色になりました。
丹波布の場合、昔は黄色として染めることはなく黄色に染めた糸の上に藍で染め重ねて緑色にしていたそうです。草や葉が染料の場合、退色が心配なので私はこぶな草で染めるときは、ヤマモモの皮を少し入れて煮出すようにしています。そして、茶色を染めるときよりも1,2回分多めに染めて色を入れ込むようにしています。
しつこめに染めた黄色は、深みのある良い色になってくれました。
染め上がった糸を太陽光の下でほれぼれと眺め色の確認をする時、染色の楽しさを実感します。

海釣り

海釣り


染色と料理

染色月間

染色月間

台風10号の影響を心配しておりましたが、幸い丹波は時折強い風が吹きつけたり、雨が降る程度で済んでおります。テレビで九州地方などの強風強雨の映像をみると、その地にいる方の恐怖や心配はとても大きいだろうな、と想像して「台風よ小さくなれ!」と祈らずにいられません。
さて、先週は2回リモートトークがあり、それも終了してホッとしております。インスタグラムでの着物小売りやさんとのトークショーでは、古いアイフォンのバッテリーが弱く、途中何度か途切れてしまい変な汗をいっぱいかきましたが、どちらも新しい経験で楽しかったです。ご視聴いただいた皆様、ありがとうございました。
インスタグラムでのトークショーは、youtubeで視聴できるようです。「銀座もとじ」さんのホームページでご確認ください。
この銀座もとじさんのトークショーは、私個人の仕事ではなく関わっている「丹波布技術保存会技術者協会」の展示会の一環で行われました。なので、協会のみんなの代表、またまた丹波布を皆さんに知っていただく入り口にもなるわけで、大きなものを背負っての出演でした。「間違ったこと言ったらアカン」と事前に文献を読んだり、丹波布の大先輩に色々聞いたりと下調べをして臨みました。弱っちいバッテリーのせいで、視聴された方にはお見苦しいところがあってご迷惑をおかけしてしまいましたが、緊張感をもって下調べをしたおかげで、自身の丹波布に対する知識が少し厚くなりました。

目の前のことに、しっかり取り組めば自分の身になるのだな、と実感いたしました。

8月の終わりから始まった染色ですが、柳が無事に染め上がり、ただいまこぶな草で黄色や緑を染めています。頼まれ染めも含めてなので、大量の糸を染めているのですが、鍋回しや段取りを常に考えながらの作業は、効率と美味しさを求める料理とよく似ています。そんなことを考えながら染めていると、12時に。慌てて台所に昼ご飯の支度をしに行きました。


remote !と工房からの風

オンラインお話会

オンラインお話会

文字通り残暑の厳しい日が続いています。そんな中、染色作業を始めました。今は取引先のご希望で、銀座で取れた柳で染めています。柳のあとは、こぶな草やヤマモモで黄色や緑を染める予定です。で、その後にグレー系の色を染めたいなと思っています。柳からグレー染めまで1か月ほどかかりそうです。グレーを染めるころには、気持ちの良い秋空が広がっているかなと想像しております。

さて、新型コロナウィルスが社会に様々な影響を与えておりますが、私自身の活動にもジワジワと変化が感じられます。先ずは、今年度の工房からの風が中止になったこと。久々の出展で喜びと緊張感を感じながら、出品アイテムやディスプレイ方法をどうしようかと考え始めていたころに中止が決まりました。
感染拡大の状況とイベント内容から致し方ないのですが、やはり残念で少し気の抜けた気分になっておりましたが、その後リモートお話会、インスタグラムでのトークショーといったカタカナ用語が多く入ったイベントの依頼をいただき、違った意味での緊張感を感じております。

先ずは、9月2日に開催されるソシエテリベルテさん主催のオンラインお話会「不便な田舎の自由な暮らし」です。丹波の暮らしやものつくりに興味を持っておられる方へ向けて、私の暮らしをお話させていただきます。ご興味のある方は、是非ご参加くださいませ。
zoomでパワーポイントの画像がスムーズに共有できるのか、操作に自信がありませんが訥々とお話させていただきたいと思います。詳細は下記の通りです。

お話会詳細

お話会詳細


green green

summer camp

summer camp

長い長い梅雨のあとは、猛暑が続いています。冬はあんなに寒いのに、夏はとても暑い。つくづく日本の四季は、ダイナミックでそして年々暑さが増しているということを実感しています。
新型コロナウィルスとの生活にも少し慣れてきて、出掛ける前にはマスクを持っているかを確認する習慣がついてきました。それでも“マスク顔認識技術”が低く、知っている人とばったり出会っても、その人だとはっきり認識するまでに時間がかかります。
初めてであった人なんて、顔全体がわからないので次に会った時その人と認識できるか、まったく自信がありません。これから人を認識する感覚が変わってくるんだろうな、と考えています。

今年は学校の夏休みも短く、そして主人の展示会の日程の関係もあり、なんとかその隙間をぬって五泊六日のキャンプに行ってきました。石川の海と長野の山。どちらも天気に恵まれ、大きな空と大きな海、壮大な山の景色を楽しんできました。海沿いは風が気持ちよく、山はさらりと涼しい風が流れ心と身体を思いっきり開放してきましたが、丹波に帰ってくる道中の暑さに驚きました。
ただ、猛暑のおかげで庭の雑草たちは成長を留め、しばらく留守にしていた割には雑草が生い茂っておらず、土壁の家の中は外気の暑さを防いでくれて、家も良いなと思わせてくれます。
私のキャンプ期間を知っているかのように、キャンプ最終日から様々な電話やメールが届き、グイっと普段の生活に引き戻してくれました。今日からゆるゆると糸や布や綿に向かう生活に戻ります。それもまた嬉しいことだな、と感じています。

秋の涼しさを想像しながら、しばらく「あっつぅ~」と言いながら夏を楽しみたいと思います。


midsummer

滝に行きました

滝に行きました

ジメジメした長い梅雨が明けたと思ったら、いきなり太陽が照り付ける真夏日が続いています。今年は梅雨が長く、空気も土も水分をたっぷり含んでいるせいか、いつもの夏に増して湿度が高いように思えます。
今までクーラーのなかった我が家にもとうとうエアコンを設置しました。小さなころからクーラーの冷気が苦手で、私には必要ないと思っていましたがここ数年の暑さで、これはひょっとしたらクーラーがある方が身体に良いのかも?と思いはじめ、良い睡眠が必要だ!ということで先ずは家族全員が寝ている寝室に設置しました。クーラーの温度をやたらと下げたがるイギリス人の夫と、“クーラールール”を取り決め、今のところ快適に使っています。
ただ個人的には、じとっと汗ばみながら扇風機がかきまぜるぬくい空気に時々あたりながら、ゴロゴロと布団の冷たいところを探して寝るというのが、やっぱり好きだな、思っています。

いきなり夏本番で、あっという間に八月に入ったような印象の今年の夏ですが、休みになると海や川に出掛けて楽しんでいます。家から車で15分くらいのところに、滝つぼがあり川遊びや滝つぼで泳げる穴場があります。先日は友人家族とそこでゆっくり過ごしてきました。マイナスイオンたっぷりのとても気持ちの良い場所です。
こんな夏らしい日々を過ごしていますが、工房は室温がそんなに上がらず特に午前中は快適です。午後になると外気の影響を受けて室温が上がりますが、じわっと汗をかきながら機を織るのも悪くなく、今のところ夏を楽しめています。
今織っているのは、男帯。海にキャンプに行ったときに見た夕焼け空が印象的でそこからインスピレーションをもらいました。ただ、暑い夏日の午後にはやや暑苦しい色だな、と思いながらトントンと織り進んでいます。

角帯

角帯


反省の時間

点検とお直し

点検とお直し

ぐずぐずした天気が続く4連休です。キャンプに行く予定でしたが、キャンセルをして子供たちと実家に遊びに行ってました。両親の住む私の実家は丹波よりも都会で人が多く、コロナウィルスの感染拡大を避けるため、公園で遊んだり実家でのんびりしたりして過ごしました。

子どもたちがジージやバーバと遊んでいる間に、私は織り上がった帯地の点検とお直しをしました。クーラーの効く快適な部屋で集中して作業ができたのですが、ハズキルーペをかけて見る織りたての布は、打ち込み、目飛び、腰掛(経糸がゆるくぼこっと出てしまう箇所)等“あかんとこ”をはっきりと見せてくれ、反省反省反省の時間となります。
この点検とお直しの作業は、最も苦手な工程ですが避けては通れない大切な最後の仕上げ部分になります。何回やっても好きになれない作業ですが、反省を次に生かすぞっと自分を鼓舞しながらなんとかやり終えました。
そして、このちょっと落ちた気分を過去のものにするために、次の縞に思いを馳せています。