so efficient !

christamasd ay

Christmas day

クリスマスが無事に終わりました。毎年のように七面鳥を丸焼きにして、親しくしているお友達家族とワイワイ言いながら食べました。子供たちもそれぞれ毎年大きくなり(当たり前ですが…)、そんな子供たちの成長を見るのも楽しく、下は3歳から上は13歳の子供たちが、楽し気に遊んでいるのを見ながら、大人たちはひたすら飲み食いしていました。

クリスマス中も制作は続くのですが、今回念願の”ちきり巻き柱”を主人が工房に設置してくれて、一気に作業効率が上がりました。染色は工房隣の染色場、その他の作業は工房でできていたのですが、しっかりとした柱が必要なちきり巻きだけは工房でできず、キッチンのカウンターの足に括り付けて行っていました。
ちきり巻きには、縦3メートルほどのスペースもいるので、ソファやらテーブルを動かさないとできないという、少々めんどくささを感じる作業だったのですが、工房と染色場の間に取り外し可能な柱を主人が取り付けてくれたおかげで、道具の移動もなく、家具を動かしたり戻したりする必要もなくなり、とてもスムーズに作業に取り掛かれるようになりました。
作業の場を移すだけで、こんなに楽になるんだ!と自分でも驚いています。ひとつ身が軽くなった気分を味わっています。

工房でちきり巻き

工房でちきり巻き


love COCO

さんぽ

さんぽ

穏やかな天気が続いています。インフルエンザに罹ったかと思ったムスメですが、気管支系の風邪だったようで、結局先週いっぱいこども園をお休みすることになりました。「ママなにしとるん?」と質問攻めにあいながら、看病しながら染めたり織ったりする一週間でした。
すっかり元気になり、今週からこども園に行き始めてくれたのでやっと自分のペースで動くことができ、ほっとしています。看病中は制作が遅れることについて「しょうがない。後で取り戻そう」と諦めの境地で、心は穏やかなのですがいつものペースに戻り取り戻さないといけない日々を迎えると、予定に間に合うのか!と心がざわざわしてきます。
そんな時、ココさんと散歩したりぼんやり座っている様子を見ると、一日は24時間しかないし手は二本だけ、バタバタ焦ってもしょうがないな、と少し心が落ち着きます。
だんだん年を取ってきて、動きがさらにゆっくりとなってきたココさん。もともと穏やかなのんびりした犬ですが、さらにゆったりとまるで瞑想をしているような様子のココさん。タプタプになった下あごを触ったり、貫禄の出てきた背中をワシャワシャと撫でながら、なるべく長く一緒にいましょうと話しかけています。

さてさて、新しい染色材料として使ってみた竹。私の住む村は竹かごの産地として、昔は青年団の男性が副業として作っていました。かつては輸出もされていたようで、地元用の商品を作る人と輸出用の商品を作る人がいたそうです。今は二人の方が技術を持って作っていらっしゃいます。その竹かごに作る中で残った破片をいただいて染めました。予想通り色は付かず糸の乾燥と共に少し白くなったような気が…。今回は染めない染色だったのですが、次回は色を引き出せるか試してみたいと思います。

coconut erasmus

coconut erasmus


灰汁

開きました!

開きました!

急に寒くなってきました。下ムスメのこども園でもインフルエンザが流行り始めているらしく、先日「手洗いうがいをしましょう」という手紙をもらってきていました。それを読んで、「今年は早いな~」とのんびり構えていたら、今日なんとこども園から「お熱が出ているのでお迎えお願いします。」との電話が入りました。
病院では、インフルエンザの反応は出なかったのですが、「明日また来てください。」とのことで、明日再び検査を受けに行く予定です。これで、みっちり詰まっていた今週の予定はゴロっと変わりそうです。調整のしようのないこの状況に、色々諦めて受け入れるしかないな、と覚悟を決めています。

制作の方は年内に終わらせたい数々の目標の一つ、着尺の織りにかかっています。綜絖や筬に通した後織り初める前に、踏み木をエイっと踏んで通し間違えがないか確認するのですが、パカッときれいに開いてくれてほっとしています。
年内に終わらせたい目標の一つの染色をしながら、織り上げていきたいと思います。今回かかり始めている染色では、灰汁を使用します。寒くなり家の薪ストーブから出る灰で灰汁を取り、糸を精練します。木灰の灰汁で精練された糸は、糸を洗う役目と共に先媒染の役割も持ちます。何度か染め重ねが必要ですが、澄んだ色に染まってくれます。ただ、今回は初めて使う染料で、どうやら白く染まるらしく、糸がどう反応するかとても楽しみです。
おそらく看病しながらになりそうですが、明日から染めたり織ったりしていきたいと思います。


I am at the mercy of the weather !

 

重ね染め

重ね染め

機織りしながら、藍色の糸にこぶな草の黄色を重ねて、緑色にしたり、着尺用の糸に糊をつけたり、バタバタと工房を出たり入ったりする日々を過ごしています。
制作上やりたいことや、やるべき事がたくさんあるときほど、他の用事もやってきて今日はそれに日中の大半の時間を取られている自分を「ようやるな~」と俯瞰しながら、今夜は夜なべを覚悟しています。

丹波は秋が深まると、朝霧が出る日が増えます。朝霧の出る日は日中晴れるのですが、霧が晴れるのは早くて9時頃。晴れても3時くらいには曇ってきたりと、お天気が良く動きます。そのため、染色や糊付けの時は、太陽の動きにこちらが振り回されます。特に糊付けは、なるべく太陽の光で乾かしたいので、一番長く日が当たるところに竿を持って行って干し、夕方になると西側に竿を持って行ったりと、糸のかかった竿を持ってうろうろしています。

今日も日中はぽかぽかとお日さまが照っていたのですが、夕方の早い時間には雲が出てきました。そうなると、家に糸を竿ごと持って入り、今は薪ストーブの前で、ゆっくりと乾かしています。うまくいけば、明日の朝には糊が乾いているはず。縞もきっちり決めぬまま、糊付けを急いだので夜なべがてら、縞のイメージを固めていきます。

糊付け中

糊付け中


こっくりした色

こぶな草で染める

こぶな草で染める

急に秋が深まってきて、急に山の色も変わり始めたように思えます。八丈島で見た、こぶな草の黄色に触発されて、黄八丈で行われている染め方からヒントをもらいこぶな草で染色をしました。黄八丈では、媒染する前に何度も何度もこぶな草の染液に漬けてあげるそう。絹と木綿の違いがあるので、染液の温度や染まり具合は違うのですが、温度を上げすぎないよう、糸に負担がかかりすぎないよう注意しながら、何度も何度も染液に漬けてみました。
媒染して染め上がった黄色は、いつもの輝くような黄色ではなく、こっくりした黄色に染まってくれました。こぶな草はよく使う染料ですが、今回の染で新たな面を見ることができた気持ちです。

制作以外の家や家族のこと以外の、諸々の用事がドバっと降りかかって、きりきり舞いの日々ですが時々染まりあがった糸を眺めて楽しんでいます。


it’s autumn !

仮筬通し

仮筬通し

ついこの間まで暑かったのに、すっかり秋が深まってきたように感じる日が続いています。朝晩の冷え込みがすごくて、朝と夕方は車のヒーターをつけているのに、昼間はお日さまの力が強く、車のクーラーを入れています。
ラグビーのワールドカップも終わり(我が家にとっては少々残念な結果でしたが、、、)、面白かった!という満足感とテレビ観戦から解き放たれて、自由な気分です。制作の方は待ったなしで、次の一本にかかっています。写真は仮筬(かりおさ)通しといわれるもの。整経が終わった経糸を縞の順番通りに、一旦筬に通します。ここで縞の確認ができて、整経に間違いがないかを確かめられます。そして、次のちきり巻きの時に、実際に通す幅のまま糸を巻くことができます。
ちきり巻きのための作業ですが、縞の確認ができて間違っていたらここで修正できるので、目立たないけど大切な作業工程だといえます。
しかし、‟仮”という字がつくだけあって、ちきり巻きが終わり機に上げ作業の時に、ぜーんぶ糸を抜いてしまうのです。そして綜絖(そうこう)に糸を通した後、本筬といって再び糸を通して、織り始めます。抜くのを前提で筬を通す仮筬をするたびに「禅のようだ~」と思ってしまいます。
今日は本筬まで進みました。夜中に緯糸を巻けたらいよいよ織り始めます。この一本が終わるころには、紅葉で山の色も変わっているのかな、と思いながら今夜も寝落ちに打ち勝って工房に向かいたいと思っています。

秋の夕焼け

秋の夕焼け


京阪百貨店出品中

糊付け

糊付け

ラグビーワールドカップがいよいよ終盤を迎えました。主人も私もラグビー好きで、自分の国の日本、主人の国のイングランド、主人のお父さんの出身国のウェールズ、オールブラックスも好き、と応援する国が多く、我が家ではワールドカップ開催してから、ラグビー漬けの日々を送っています。
娘たちもラグビーに詳しくなり、上の娘は好きな選手ができ(ハンサムな人が多い)、その人を応援し、下の娘も三歳ながら「スクラム」という言葉を覚えたりと、子供たちにも大きなインパクトを残しています。今週末はいよいよ決勝戦!ワクワクしてます。

製作のほうにもラグビーワールドカップの影響が若干出ていますが、ぼちぼちとコンスタントに織ったり紡いだり染めたりとしております。若干遅れ気味の次の帯の準備にかかるために経糸に糊を付けました。午後から糊付けをしたため、干す場所はいつもの南側ではなく、西日の当たる西側のデッキ。良い天気だったので、夕方にはパリッと乾くかなと思っていたら、夕方になっても中の方はしっとりとしていました。秋の太陽と夏の太陽の違いを実感しました。結局糸は部屋に移動して、ストーブの力を借りています。

さて、大阪守口にある京阪百貨店さんで作品をご紹介いただいております。和の文化を二十四節気を通じて提案しているイベント「暮らしのこみち」の中で、取り扱っていただいております。私の作品のほか丹波の古道具屋さん「ツバクラ」さんの籠など、丹波のものを紹介されています。売り場のディスプレイも素敵です。機会があれば、是非お立ち寄りくださいませ。

京阪百貨店 守口店 くらしのこみち 一周年記念 「丹波の暮らしと古道具展」10/24〜10/30
http://picpanzee.com/kurashinokomichi_official


mottainai

煮出した後のヤシャブシの実

煮だし後のヤシャブシの実

モノカラーの織りの二本目に挑戦中です。昨年度は、以前に織った布のリピートや決まった柄を織ることが多く、リピートとは柄や色だけでなく、その布の持つ“雰囲気”も再現することなんだな、ということに気付いたり、深く考えるチャンスをもらえました。その、ちょっとマジメな感じでに取り組んできた反動があるのか、今、自分自身でテーマを決め、自由に自身も感性もパーっと開放して製作している事がとても楽しく、体や気持ちをグッと伸ばしている気分になります。

モノカラー第2弾で、緯糸を染めるのにヤシャブシの実を使いました。こぶな草のような葉とは違い、木の皮や実は何度も煮出して染液を取ることができます。今回使ったヤシャブシの実も5,6回煮出した後のものを使いました。煮出しては、まだいけるからと乾かして保存し、またそれを繰り返したものを使いました。今回取った染液は薄くはなっていましたが、また次に色を出してくれそうだったので、薄く染めるときのために、乾かして保存しようと思います。
捨てるのはまだもったいない、と何度も煮出し、乾かし、また煮出しと、使わせてもらっています。


monocolor

色とりどり

色とりどり

暑い日が続きましたが、空や空気が秋を感じさせてくれます。工房では、織に精を出しております。順調にサクサクと進んでいるので、もう一本織れそうな気がして、タンスから残り糸を引っ張り出してきて、休憩の時間に糸を並べ、デザインに頭を悩ませております。今織っている布も、次に織ろうとしている布も、糸味をテーマに色は極力抑え単色に近い形で、でも草木で染める面白さを表現したいと思っています。
そう思って周囲を見回すと、濃淡はあるものの単色の多いこと。単色といっても全く同じ色ではなくそれぞれが違う色で濃さや色味が違う。栗も葉っぱもそしてココさんも!栗も一つ一つ違う色だし、葉っぱも場所によって微妙に色が違う。ココさんも表の毛と中の毛の色も違うし、生えている場所によっても違う。だから自然界のものは、写真に撮ってもベターっとした印象では映らないんだと、納得しました。
次は色とりどりのグレーを並べた布を織ってみたいと思っています。


経糸巻き

栗で染めた糸

栗で染めた糸

二週間遅れで、やっと一本織上がりました。織りあがった布を機からおろした途端に、糊付けした経糸に飛びついて、糸枠にくるくる巻いています。
経糸巻きは、糸枠に糊付けした糸を巻いていくのですが、真ん中をふっくらした形に巻くと、次の整経で糸が出やすく、作業がスムーズに進みます。私はこの経糸巻きがへたっぴで、糸の配分がおかしくなることが多く、真ん中がふっくらせず、上の方が分厚くなってしまいます。そんな形に巻いてしまうと、整経の時に糸がゴソッと枠から外れることもあり、余計な手間がかかったりします。

丹波布は素材の糸作りから織り上げまで全て手作業で行います。昔は分業もしていたようですが、今はすべての工程を一人で行います。その最初から最後まで自分の責任で作り上げるところが、誰のせいにすることもなく潔く、大好きなのですが、それぞれの工程がすべてつながっていて、一つをおろそかにすると必ず次の工程に影響が出ます。とても正直でストレートです。一つ一つの工程を大切に、と自分に言い聞かせながら、今夜も経糸をグルグル巻きます。