もう一本!

経糸です
展覧会までもう一本です

野外展覧会「工房からの風」まで2週間を切りました。
最後のひと頑張りの一本にかかっています。ぎりぎりになりそうですが、集中して織りあげたいと思います。

「工房からの風」のホームページでは、出展予定の作家さんが順に紹介されています。どの作品もどの方も会ってみたい!と思える物(人)ばかり。是非ご覧ください。


工房犬

番犬中

マツヤマさんの場合

番犬中

ヒグチさんの場合

我が家には犬が2匹います。写真は癒し担当のココさん。夏に手術したのをきっかけに、昼間は一緒に工房で過ごすことになりました。

夏からずっと工房に詰めっきりの私にとって、一緒の空間に誰かがいることは、気持ちが和らぎます。しかも人間語を喋らないし、こちらの言うことはじっと目を見て聞いてくれる。最高です。

人といるのが好きなココさん。機の下で時間を過ごすのが好きなようです。機の構造によって、寛ぐ場所が違います。因みに、マツヤマさんは古い方の機、ヒグチさんは新しく作ってもらった機です。それぞれ元の持ち主と機職人さんに敬意を払って名前をつけました。しばらくは、ヒグチさんの下で寛ぐことになりそうです。


自然の力

夕焼け

今日の空

夕食作りの合間に空を見上げると、見事な夕焼けでした。しばらく、一人で静かに空を見つめていました。  日が沈んだ直後に空の色が、どんどんと色づいていく様子を見るのが好きで、今日久しぶりにその「好きな瞬間」に出会うことができました。

今織っている布も夕焼け色。ただし、南の島の夕焼け色ですが、、、。

こんな美しい色を見せてくれるのも、激しい雨を降らせるのもどちらも自然の力。先週末の豪雨で私の住む地域もいくつか、大きな被害を受けています。とっても小さな力ですが、ボランティアに参加した際に見た現場は、人の力なんてプチっとひねり潰してしまえる、自然の力が動いた後でした。

畏れ、敬い、愛で昔から人は自然と生きて来たんだな、と感じました。

被災された方々が、早く平穏な気持ちで空を見上げる日が来ることを願っています。


訓練中

夏の日差し

夏真っ盛りです

夏の日差しが強くなってきました。工房の窓が南に向いているため、よしずを立てかけました。よしずを通して見る光は夏が感じられ、子どもの頃夏が来るととても嬉しかった気持ちを思い出します。今日のBGMは、Jack  Johnson。ベタですがピッタリはまります。

先月から始まった織りの内職。おおざっぱな私には、全てを規格に合わせて織るという作業は、とても良い訓練になります。経験することに、無駄な事はないんだなと実感中です。


道具になる

松山さんと

一体化してます

古い方の機、“松山さん”で織っています。織り始めからしばらくすると、自分が機に馴染んでいく感覚がわかります。すーっと機に馴染んで“織っている私”がいなくなり、“織っている”だけになる感覚。「私」が機の一部になる感じです。
そんな時、頭の中は雑念も何にも無く空っぽと言うか「空」という字がぴったりの状態です。
猫の餌をねだる声や、電話やポッと浮かんでくる雑念にちょくちょく中断されますが、とても大切で気持ちのいい時間です。


いつものペース

糸紡ぎ

糸紡ぎ

帰国後のバタバタがおさまり、昨日から機部屋で過ごせるようになりました。
秋までの予定を立てたり、次の織りのプランを組んだりすると気持ちが徐々に“作る”方に向いてきました。

雨の日の今日は、窓を閉めて先日亡くなったJimmy Scottを聴きながら数週間ぶりの糸紡ぎ。集中して紡げました。集中すると気持ちが静まり、頭もすっきりしてきます。
きっと朝一番に糸紡ぎをすれば良いんだろうなと思い、早い時間に目覚ましをセットするだけして、スヌーズを鳴らしまくり、毎朝家族に迷惑がられています。

撚りの強さや、糸の太さの調整など糸紡ぎは、とても感覚的なものが頼りになります。リラックスしながらもピンっと感覚を研ぎ澄ます感じが心地良い。明日も心地良い時間が過ごせますように。


経糸の綾

綾は、エライ

自分に課していた最後の一本が織り上がりました。デッドラインに間に合ったので、気分が良いのと、ホッとしたのとで嬉しくてワインを開けました。(口実ですが^ ^)

機織りでは、糸や縞の順番が崩れないように綾(アゼとも言いますね)をとります。いつ、誰が始めたのかはわからないし、おそらく昔からあるのだと考えられますが、シンプルだけどとても賢いシステムです。糸が切れた時も縞が崩れずにすみます。 道具にしても、綾のようなちょっとした技術にしても昔から伝えられているものは、シンプルで賢い。染織だけでなく、生活の中でもそんな知恵を身につけたいなと思います。

今日織りあがった作品も、ぬぬぬパナパナ展に出品予定です。


色と心

糊付け

明るい色

経糸の糊付けをしました。最近渋い色の糸で織ることが多く、久しぶりに明るい糸を使います。デザインの段階から楽しい気分になり、糸を太陽の光の下で見るとさらに心が嬉しくなります。私の心は色や光に影響されやすいようです。

ぬぬぬパナパナ展までもう少し。すご〜く焦っていますが、織るのが楽しみです。


整える

布の仕上げ

布の仕上げ

布が織りあがると、目が飛んでいないか糸がたるんでいないかといった確認と、布を整える作業をします。この作業を終えてやっと布が出来上がったことになります。
その後は、用途によってアイロンをあてたり、湯通ししたり、湯のしをしたりして布を整えます。湯通しや湯のしは、専門の方にお願いするので、こちらで布を整えるのはその前の段階までです。

この作業がないと、せっかく出来上がった布も目が飛んだまま世の中に出ていくという、恐ろしいことになりかねないので面倒ですが、とても大切な作業になります。そして、布も落ち着きます。
ある先生が「きれいな顔も手入れをしないともったいないことになるように、布もきれいに仕上げることが大切」と言った言葉をかみしめて、目をこすりながら最後の仕上げをします。


A beautiful day !!!

 

機嫌よく織ってます

良い季節になりました

気持ちの良い天気が続きます。毎日、窓を全開にして織れるのがうれしい。
開放的な気分になり、ついつい鼻歌が出てしまいます。外で畑仕事をしている近所のおばあさんに聞こえるやろな~と思いながらも、窓を開けることの季節が来たのがうれしくて、鼻歌が止まりませんでした。

そして、隣のおうちでは牛が出産中。陣痛が起こったのか、一日中「モー」や「ブオー」という声を鼻歌の合間に耳にしながらがらトントン織りました。のどかな一日でした。