春が来た!

春を感じながら

春を感じながら

ぽかぽかと春の陽気となった今日、今年初めて窓を開けて作業をしました。家の中より外の方が暖かく、春を感じながらの作業はとても気持ちの良いものです。
着尺が無事織りあがった後は、春のようなふんわりとした色を使った巻き物を織る予定です。4月1日から始まる展示会に向けて、もうひと織りです。

4月1日から1ヶ月間、東京都文京区の “za gallery” にて、シンプルで上品な麻の服とともに展示予定です。


終盤

weaving weaving

weaving weaving

着尺の織りも終盤に入ってきました。
経糸を巻くときに、糸同士が擦れないためとテンションや巻き取る長さをそろえるために、新聞紙を挟みます。何枚挟んだかを覚えておけば、あとどの位で終わるのかわかるのですが、いつもうろ覚えで、あと一枚分でと終わりと思って喜んだら、もう一枚分あったというパターンを繰り返しています。今回も残り一枚のような、二枚の様な状況ですが、明日には織りあがりそうです。

織りあがった後、布を巻きながら機から外していきますが、この作業がドキドキします。緯(よこ)の柄を確認しながらの巻き取り。織り上がってほっとした気持ちと、どうか間違っていませんように!という祈りにも近い気持ちが交差しながらの作業になります。
どうか間違っていませんように!!!


季節のもの

お雛様

お雛様

今日は、雛祭りです。先週にバタバタと雛人形を出し、間に合ったことにホッとしています。昔ながらの7段のお雛様。階段の組み立てやら、小道具の多さやらを考えると中々腰が上がりませんでしたが、いざ飾りつけを始めると、楽しい。娘と二人で、はりきって飾り付けをしました。
子供の頃は、毎年飾っていましたが、一人暮らしをきっかけに家を出てから、しばらく見ていませんでした。娘も話せばわかる歳になってきたので、去年から出し始めました。

季節のものが家にあると、家が華やぎ少しゆったりとした気分になれます。今は後片付けのことを考えず、しばらく楽しみます。


書く

今週は、ぬぬぬパナパナ(http://nunupana.com/)のリレー日記を担当しています。色々な作り手が、織りのことや日々の事を1週間ずつ、リレー式に綴っています。
年に1回ほど担当が回ってきますが、おかげさまでその1週間は、何をどう書くかを考えるので、書くことの良い訓練になります。このブログも同じですが、不特定多数の人に自分の思いや感じたことを文字にして表現するのは、話すこととは違った楽しさや難しさがあります。

話すことは、その時その場での即興の表現で、表情や抑揚を加えて表現することができます。一方、書くとなるとじっくり言葉を選ぶ楽しさがありますが、言葉に表情をつけるという難しさがあります。
物語や随筆を読んで、悲しい気持ちになったり、嬉しくなったりするのは、表現者である書き手の力量なんだなと実感しています。
そんな方々の足元に遠く及びませんが、1週間日々の事を訥々と書く事を楽しんでいます。よかったら、ぬぬぬパナパナのリレー日記、お読みください。

夜なべしてます

Night time weaving

その、5月から開催される“ぬぬぬパナパナ展”に向けての織りが始まりました。3月を目前にして、制作目標に追いつくよう、夜なべ開始です。

 


about Maru

Maru with spinning wheel

see you sometimes Maru !!!

ブログにたびたび登場してきた、賢い犬マルですが、5日間ほど前から食べたり飲んだりしなくなり、一昨日の早朝旅立っていきました。
結婚した年に我が家に来て、それから14年近くずっと私たち夫婦と一緒にいたので、まだ実感が湧きにくく、少しボンヤリとした状態ですが、朝起きた時や散歩に行く時など、当たり前に居てくれたのが“いない”という事実に気づいた時、寂しさがジワジワ湧いてきています。
あのフワフワした毛やピロピロした耳に“触れない”というが、こんなに寂しいことなんだなと、驚いています。

発作から回復して元気でいてくれた3ヶ月間は、少しづつ自身の衰えを見せて「心の準備をしとけよ」というメッセージだったのかなと思ってしまいます。
マルの友人の皆様、今まで仲良くしてくれてありがとうございました。

イヌ2匹とネコ1匹……というホームページのプロフィールは、まだ変更する気になれないので、しばらくそのままにしておきます。

Bye bye Maru , thaks a lot !!!

 


Clay dye

糸を洗う

糸を洗う

粘土染めに挑戦中です。鉄分を多く含む、陶土を2種類染めてみました。まだまだ実験段階で、試行錯誤中ですが、うまくいけば草木染めの弱点である、退色を克服できるかもと期待しています。
染色の工程はシンプルなのですが、細かい土が染料となるため、糸を何度も何度も洗う必要があります。。通常の染色の数倍かけて洗うため、水もたくさん使うし手間もかかります。で、思いついたのが散歩によく行く近くの川。小春日和の穏やかな日に、バケツに糸を入れて川まで出かけました。
川の流れに糸を漬けて、ザバザバと洗うと細かい粘土もきれいに取れていきます。ひんやりとした水でしたが、とても気分が良かったです。

水質がどの程度かよくわからないので、最終の洗いは家でしますが、一つ問題が解決できました。

今日は、その粘土染めの糸と草木で染めた糸や布を持って、染織の話をしに行きました。準備をして家を出る直前に、英語でプレゼンテーションをすることがわかり、車の中で錆びついた頭を動かして、練習。どうにか終わって、帰る頃に滑らかに言葉が出てくるようになりました。日々の積み重ねが大切と痛感した1日でした。


晴れの日

糊つけ

糊つけ

曇天の続く丹波の冬には珍しく、青空の見える日でした。タイミングよく、次に織る予定の経糸を計算していたので、糊付けをすることにしました。滅多にないカラッと晴れた日なので、さらに欲張ってもう一本分の経糸も追加。
いつ曇るかわからないので、とにかく急いで糊をつけました。
大量の糸の糊付けが終わり、なんとなく満たされた気分になりました。そして珍しく、太陽が夕方まで顔をだしてくれる日でした。

糊を付けた後は、なるべく外の風に当ててパリッと乾かす方が、糸がしっかりしてくれるように思えます。1日では乾ききりませんでしたが、思いの外長い間外の風に当てることができて、更に満足。

そして、夜には昔お世話になった上司から久しぶりの電話。元気そうな声が聞けて、更に更に嬉しい気分になりました。嬉しい気分ついでに、気持ちの良いお酒を飲んでいます。明日も晴れますように!


朝の習慣

冬の朝

散歩中の景色

寒い日が続いています。田舎に住むと車での移動が多く、家で織ったり紡いだり染めたりの生活をしているとあまり歩きません。
運動不足の解消と、暖まるために朝、中年太り気味の犬を連れて、せっせと歩いています。寒くて、青空の見えない日が多いのですが、毎朝様々な景色が楽しめます。

丹波は、クジラが泳いでいたり、熊が鮭をくわえていたりといった、ダイナミックな自然は見られませんが、小さな野生を身近に感じたり、見たりする事ができます。たくさんの種類の鳥、タヌキやキツネや鹿、木や草花、虫たち。車だと見落としてしまうような小さな生き物や、景色を目にしながらずんずん歩くのは、ココロとカラダにとても心地よく感じられます。

そして、もう一つの朝の習慣は、糸紡ぎ。気持ちを“作る”に向かわせる儀式のように思えます。週末、東京や実家にいてできなかった、この朝の習慣。明日の朝から再び始まります。


振り返る

早春の光

早春の光

春のように日差しが柔らかく、暖かい朝でした。こんな日は、犬達を連れて近所の川べりに散歩に行きます。太陽の光を受けてきらきら輝く水面を見ていると、冬の真っ只中にいるのを忘れてしまいそうで、このまま春にならないかな〜と、あり得ないことを願ってみたりします。

年が明けて、一ヶ月余りが経ちました。昨年は、大好きだった女性が亡くなった事を伝え聞き、中々認めたくなかったのですが、喪中欠礼の葉書が届き、伝え聞いたことが本当だと知りました。物を選ぶ確かな目を持ち、デイスプレイのセンスがとても良く目標とする人でした。いつも背筋がピンと伸びて、エレガントに軽やかに動く姿が思い出されます。
今の生活や制作のことなど、聞いて欲しい話が沢山あったのに、とても残念です。
そして、阪神大震災から20年。揺れた瞬間のこと直後の事は鮮明に覚えているのに、その後の事は断片的にしか、思い出せません。月日が経ったんだなとしみじみ思います。

日々平穏に生活を送れていることに感謝しつつ、背筋をピンと伸ばして生きていきたいなと、改めて思いました。


枇杷の葉

枇杷の葉

枇杷の葉っぱと小枝

染色作業、まだまだ続いています。
週末に、近所の友人宅にある枇杷の木から、葉っぱと小枝を分けてもらいました。大きな枇杷の木で、実も沢山つけてくれるそうです。10年ほど前にコープで買った枇杷だそうで、食べた後の種を蒔いたら大きな木に育ってくれたとの事。小さな種が大きな木になり、実をつけて食べ物になる。分かりきったことですが、実物を前にそんな話を聞くと、ジワジワと感動します。

今日は、このコープ枇杷さんの煮出しをしました。枇杷は私の好きな染色材料の一つ。色も安定していて、石灰媒染でピンク色に染まります。煮出した染液は、2日間ほど置いて赤味を引き出します。
残った葉っぱは、焼酎に漬けてかゆみ止めやキズ薬などなどに使います。こんな時に植物の持つ力ってすごいなとしみじみと感じます。そして、植物の力を使えるような知識を増やしていきたいなと思います。