そしてgomaのこと

ゴマ

ゴマ

暖かい日が続き、丹波の桜も膨らんできました。主人の窯のある山の桜はほぼ満開で、早めのお花見をすることができました。そんな穏やかな日に猫のゴマが息を引き取りました。cocoさんの体調が下り坂になったとほぼ同時に元気がなくなり、リビングで二匹とも“入院”し一緒に過ごしておりましたは、cocoさんが亡くなったちょうど1週間後に、家族全員が見守る中旅立って行きました。
先天的に心臓に疾患がある身体でよく生き切ったと思います。3半年という短い時間でしたが私たち家族に笑顔と癒しを与えてくれました。ムスメ達のことが大好きで、むぎゅっと抱っこされたり、耳や体を手荒く触られてもじっと我慢して、いつも近くにいました。ムスメ達もそんな穏やかなゴマのことが好きで、しんどくなった後はそれぞれが看病すると譲らず、ゴマをはさんで喧嘩をし二人の間で、じーっとしていた姿を思い出します。最期はムスメ達も看取ることができたのが、小さな心の救いです。

cocoさんに続き大切な家族がいなくなり、なんだかぼんやりとしてしまいます。家に帰ったときや、朝起きたときに姿の見えないことに気づき、じんわりと寂しい気持ちになります。
ニンゲンと動物の数がほぼ一緒だった我が家ですが、今はニンゲンの比率の方が高くなり、バランスが悪く、なんだかつまらない気持ちになります。
cocoさんのいない工房に慣れず、どんどん寂しさが募っていくので、いつもは主人の工房にいる犬のマンゴーを見習い犬として迎え入れ、お仕事に付き合ってもらいました。


cocoさんのこと

coco

coco

新型コロナウィルスがどんどん広がってきています。ヨーロッパで広がっており、主人の国イギリスでも緊張が高まっています。ヨーロッパでの緊張の高まりとともに、主人がイギリスのニュースから情報を得ていることもあり、我が家の緊張も何となく高まってきています。
不安定な気分にさせる世の中ですが、季節は確実に変わり光も植物もカラフルに力強くなってきたように思います。我が家の子ども族も「コロナ」と繰り返す大人族を気にせず、エネルギッシュに楽し気に毎日を過ごしております。

さて、少しずつ元気がなくなっていたココさんが1週間前の3月18日に旅立ちました。最期は痛みに苦しむこともなく、私に撫でられながら穏やかに息を引き取りました。歩けなくなってから1週間、あっという間でした。私自身は、もう少し介護をしたかったなという気持ちがあるのですが、最後まで好きな豆乳を飲み食べ物を口にし、トイレもなんとか身体を支えてもらいながらもできたので、大往生だったのかなとも思います。
最期の二日間は一緒に寝てずっと近くで過ごせて、看取ることもできたので、悔いはありませんが、料理しているときに足元にいなかったり、工房の窓辺やストーブの前で寝そべっている姿がみえなかったりすると、じわじわと寂しさを感じます。
ココさんがいなくなってから毎朝下の娘が、「ココちゃんは?」と聞くので「亡くなったのでここにはいないよ」と答えると「ちがうで~ おるで!」と写真を指差します。そんな会話に日々慰められています。

今までココ話にお付き合いいただき、ありがとうございました。
良い思い出ばかりなので、これからはココさんとの思い出をかみしめながら工房で過ごします。

rest in peace cocoさん! thank you for being with me .


大切な存在

 

cocoさん

cocoさん

新型コロナウィルスの影響で、世間がザワザワとしております。我が家の小学生ムスメの学校も休校延長が決まりました。やれやれと思っていると、アフタースクールは開所するとの事。この2週間で仕事が全く進まず、締め切りも迫ったり細々とした用事も同時に済ませたいと思い、申し込むと「家でお仕事の方は、家で見てください」とお断りの電話が入りました。対象児童なので申し込んだのに?と思いながら事情を説明して、なんとか預かってもらえることになりました。
休校なのにアフターが開所することが、そもそも理にかなっていないのですがアフターに預けないとやっていけない家庭もあり、開所通知を受けて申し込み、「家で兄弟で過ごせるでしょ」「祖父母が近くにいるでしょ」等で断られ頭を抱えているお家もあります。
普段は保護者に寄り添ってくれる存在のところもなんだかギスギスして、良くないな~と思っています。なるべくそれぞれが負担にならぬよう、またお互いを思いやる気持ちを持って色んなことを判断したいな、と感じました。
当の子供たちはというと、下のムスメは毎日こども園でのびのびと過ごし、上のムスメも料理をしたり、しぶしぶ宿題をしたり、外でお友達とお思いっきり遊んだり等々休みを満喫しております。いろんなことがありますが、こどもが健やかにいてくれるのが一番と、元気な二人を見て感謝しています。

そんな中、私の最近の一番の心配事が工房犬のココさんです。最近急に老け込み、後ろ足が立たなくなりました。慌てて病院に連れていくと、お腹に液状のものが溜まっているとの事。神経を圧迫して本人も痛いようなのですが、CTを撮らないと原因がわからず治療の方法も見つけられないので、今は月曜日の診察まで痛み止めを飲みながら、なるべく楽に過ごしてもらおうと思っています。もうすぐ15歳。幸せに暮らせる環境を作っていきます。


展示会のお知らせ

展示会のお知らせ

展示会のお知らせ

新型肺炎の影響で、世間がざわざわとしております。我が小学生ムスメも今日から約二週間お休み。幸い下ムスメのこども園が通常通りの開園しているのが救いです。私の住んでいる地域は、アフタースクールもお休みなので、おじいさんおばあさんに預けることのできない家庭は、お互い助け合い預け合って、なんとか乗り切っております。今日は上ムスメのお友達とひな祭りをお祝いしました。

こんな状況ですが、予定通り展示会を開催していただくことになりました。場所は札幌。昨年もお世話になったagerさんです。この展示会に気持ちを向けて織った反物や、和装にあう小物たちが並びます。なかなか大変な時期ですが、よろしければお立ち寄りくださいませ。
暖かい冬の影響で、チューリップのつぼみが膨らみ、梅が散り始めています。散歩をしながらあたりを見回すと、少しづつ鮮やかになってきた美しい色たちの発見があります。こんな時だからこそ、明るく前向きに感謝をしながら過ごしたいと思っております。

明日からは、半幅帯にかかります。ずっと頭にあったイメージを具体化していく作業が楽しみです。


rooms40出展中!

rooms40

rooms40

昨日から開催の、アッシュぺーフランスさん主催のトレードショー、rooms40に出展しています。お世話になっている奈良の工藝舎さんのブースで、10名の作家さんたちと共に、実演と展示販売を行っています。
食、衣、器、アクセサリー、音楽、ダンス等々様々なクリエーターたちが4つのジャンルに分かれ、作品を通してメッセージを伝えます。私たちはcultureのゾーンで、工芸を軸に陶器、加賀指ぬきの技術を使ったアクセサリー、現代美術の視点からのオブジェ、手描きのファブリック作品、日本で数名しか保持していない技術によるガラス工芸などなどを発表しています。

あっという間の2日間、本日2月22日(土)が最終日です。ブースNO433でお待ちしております(入場料が必要です)。


Thanks a lot !

丹波新聞社での展示会

丹波新聞社での展示会

数日前になりますが、2月16日(日)~18日(火)まで、地元丹波市柏原町の丹波新聞社さんで開催されていた、夫ジェイムスとの二人展「素材への探求~quest for materials」が無事に終了いたしました。
久しぶりの地元での展示会。お話をいただいてから、せっかく地元で開催するからには、何か挑戦しようと、夫婦ともども「素材」に焦点を当て、新しいものを発表することをそれぞれに課しました。ジェイムスは、地元の土を使うことに挑戦し、窯場のある土を3割程度混ぜた、質感の面白い焼き締め作品を数点(写真にはありませんが)、私は前々から興味のあった丹波紙布の復元と大麻糸を使った作品に挑戦しました。

木綿の前の素材でもあり、古くは庶民の「衣」の中心的素材であった大麻糸をいつか使ってみたいという思いがありました。ピンっとした真っ正直な素材は、布になっても真っすぐで清々しく気持ちの良い布に仕上がりました。そして、経糸には竹を染料にして、白く染めた糸を使用。私の住む村はかつて竹かごの産地で、今もお二人の方が良質の竹かごを作っています。その端材をいただいて染料にできたことは、とても嬉しいことでした。
また、丹波紙布は「丹波紙布」という本を譲っていただいてから、自分の中でやってみたいと思っていた布。染色では、木綿との扱いの違いを体感しました。緯糸に入れて織った布はしゃっきりと仕上がりました。使っていく中での変化が楽しみな布です。

数年ぶりの地元での展示会は、緊張もありましたが興味を持ってみていただき、反応も暖かで夫婦共々楽しめ幸せな気持ちで終えることができました。
ご来場いただいた皆様、なにかとご気遣いいただいた丹波新聞社の会長夫妻、こどもの迎えと預かりを引き受けてくれた母ちゃん友達、急な縫製に対応してくれたクロニックの直子ちゃん、いつもお世話になる父と母、宣伝に協力してくれた方々、などなどなど!ありがとうございました!


寝落ち問題

雪の日の散歩

雪の日の散歩

今年の冬は暖かいと油断していたら、この2,3日でぐっと冷え込みとうとう雪が降りました。子供たちは大喜びで雪を拾っては丸めてみたり、投げてみたり、ぶつけてみたりと思いっきり楽しんでいます。
雪が降ると、外の音も静かになり、景色が白に埋め尽くされいつもと違う幻想的な雰囲気になります。そんな雪景色は好きなのですが、寒い!とにかく冷える!寒さで気持ちが萎えそうになる自分の気持ちをグイっと引き上げて、春を待つのが丹波の冬だと、この寒さで思い出しました。

仕事の方は、今週末から始まる地元での展示会(2月16日~18日まで。丹波市柏原町の丹波新聞社ビル1階)と、20日から始まる東京での見本市ROOM40sに向けて、寒がっている暇もないほどやること盛りだくさんなのですが、それをこなす時間の確保に頭を悩ませています。
それが、寝落ち問題。こどもたちの寝かしつけに毎晩布団に入って本を読むのですが、二人がスヤスヤと眠り始めたのとほぼ同時に私もスヤスヤと寝てしまうのです。その後ハッと目が覚めて一旦布団から出るのですが、ボーっとして使い物にならず、すごすごと布団に戻るか、夜中に目が冴えてきて工房に向かうという日々を過ごしています。寝落ち→起きる→深夜の仕事の夜なべパターンは寝不足になるし、良くないと思い寝落ち→そのまま寝る→早朝起きて仕事の早起きパターンにも挑戦しましたが、この最近の寒さで布団から出られず、早起きパターンも成功していません。
周りの母ちゃん友達に聞いてもこの寝落ち問題はどこの家にもあるようで、こどもたちが自分で寝るまでは、この夜なべパターン、早起きパターン、すごすご布団に戻るの三つをウロウロするのだろうな、と覚悟しております。

 


the best timing

梅の枝で染色

梅の枝で染色

どんよりとした空が垂れ込めています。毎年だと雪がちらつきそうなお天気ですが、今日は雨がしとしとと降っています。昨日上ムスメと友人とで、リトルマーメイドのミュージカルを観てきました。明るくてカラフルで素直に「楽しい!」と感じられ、衣装や舞台の作り、歌やダンスなど“ホンモノ”に触れられ、心豊かな一日を過ごすことができました。チケット代に無頓着な我がムスメは、無邪気に「もう一回行きたい!」と言っていました。喜んでくれてうれしかったのですが、こちらは「そうやね~」と遠くをみながら相槌を打つしかできませんでした 。

さて、先々週から梅で糸を染めています。赤味のある色を染めたくて、染料を保管している元風呂場をゴソゴソしていたら、2006年に切った梅の枝が出てきました。随分前に切ったまま使っていなかったので、少々不安を感じながら染めてみると、赤味が飛んだのか元々なかったのか、見事こっくりした茶色に染まってしまいました。媒染前の段階から染液や糸に入った色を見て「やばいぞ~」と思ったため、週末ムスメ達が自転車で遊んでいる傍で、家の前栽にある梅の若枝をパチパチと切り落とし、小さく刻んだり皮をむいたりして、染料としての梅をあわてて確保しました。
新鮮な梅は、煮出すと透明度のある黄色っぽい染液がとれ、それを一晩おいて染めると赤味のある茶色が糸に入ってくれました。その糸を一晩置き、風にさらし石灰で媒染した後さらに風にさらすと、少しづつ赤味を帯びてくれます。「茶色じゃないよ~、赤ですよ~」と祈るように糸を観察しながらゆっくりゆっくり染めました。そして、そのうちの一枷はおはぐろで鉄媒染し、梅鼠色に。

古い枝で取った染料は、どろっとした茶色い液が出ましたが、新鮮な枝は染まるのかな?と心配になるほどの透明度のある液でした。染料は採取に最適な時期があるのですが、保管にも賞味期限のように美味しくー染料の持つ色がきれいに出る期限があるのだな、と学びました。
そして庭や山を見渡して、採取の時期さえ合えば、わざわざ乾燥して保管しなくても新鮮なまま染料を使える環境に住んでいることに遅まきながら、はっと気づかされました。なんと恵まれた環境にいるんだと、ひとりほくそ笑んでいます。


京阪百貨店出品中

京阪百貨店

京阪百貨店

年末から色々なことをお知らせ忘れしており、遅ればせながらバンバンとお知らせ中です。

昨年末から京阪百貨店守口店さんにある「くらしのこみち」で、作品を扱っていただいております。モノや食など暮らしに関する様々なものを提案している素敵な空間です。味噌づくりなどワークショップも開催されています。
ぜひお立ち寄りくださいませ!


「日常茶事始め 抹茶へのアプローチ」展終了いたしました

agerでの展示

agerでの展示

札幌のギャラリー agerさんでの展示会「日常茶事始め 抹茶へのアプローチ」が先週終了いたしました。私は、抹茶入れの袋やナツメの入る袋、そして抹茶椀と茶入れなどが入るお茶セット袋を出品いたしました。
お茶をもっと身近に楽しく感じるをコンセプトに企画された展示会で、私はものだけの参加でしたが、新しい商品も企画することができて、楽しい気分で作品を送り出しました。お声がけいただいて、とてもうれしかったです。
ご覧いただいた皆様、ありがとうございました!

家の畳の部屋を一つ空っぽにしたので、今年は抹茶を楽しみたいと思っています。