かぶら玉

かぶら玉

綿から糸になりました

糸紡ぎのお話です。
糸を紡ぐ時、綿をひきだし、糸車でよりをかけて糸にします。できた糸は糸車の心棒に巻きつけていきます。この作業を繰り返すと、巻きついた糸がどんどんたまり、厚くなって写真のような形になります。適当な大きさになると、糸車から外します。これ一つで20g弱の重さになります。着物分だと、60個くらい必要です。
三つできると、一つの綛(かせ)にします。

丹波布では、これを“かぶら玉”と呼んでいます。野菜の蕪からきた名前のようですが、私のかぶら玉はふくよかさが足りず、いつもあっさりした形になってしまいます。
これが布になるまでの、第一歩。日々こつこつ紡がないと、なかなか十分な量になりません。そして、美しい糸を紡がないと、美しい布にもなってくれません。単純な作業のようで、ハードルが高い。ゴールはないなと、紡ぐたびに思います。


継続する

勉強中

Studying!

染織とは直接関係ありませんが、半年ほど前から勉強をしています。定期的にレポートを出し、テストを受け課題をクリアしていかなければいけません。が、イギリス行きや展示会にかまかけて、しばらく手付かずの状態でした。あららと思ってる間にレポート締め切り日が迫り、必死の追い上げ中です。

久しぶりの勉強は、勉強の勘どころを取り戻すのに苦労しました。日々続けていれば少しずつ知識が増えて、もっと深いレポートが書けたのにと反省中です。頭の中で勘どころをつかむのと、体の感覚的な部分を使って加減をつかむのとで、勉強と染め織りは少し違いますが、継続することの大切さは同じ。勘と感覚と感性、どれも目に見えませんが、使うほどに深く鋭くなるものです。コツコツと磨いていきたいです。

 


いつものペース

糸紡ぎ

糸紡ぎ

帰国後のバタバタがおさまり、昨日から機部屋で過ごせるようになりました。
秋までの予定を立てたり、次の織りのプランを組んだりすると気持ちが徐々に“作る”方に向いてきました。

雨の日の今日は、窓を閉めて先日亡くなったJimmy Scottを聴きながら数週間ぶりの糸紡ぎ。集中して紡げました。集中すると気持ちが静まり、頭もすっきりしてきます。
きっと朝一番に糸紡ぎをすれば良いんだろうなと思い、早い時間に目覚ましをセットするだけして、スヌーズを鳴らしまくり、毎朝家族に迷惑がられています。

撚りの強さや、糸の太さの調整など糸紡ぎは、とても感覚的なものが頼りになります。リラックスしながらもピンっと感覚を研ぎ澄ます感じが心地良い。明日も心地良い時間が過ごせますように。


ぬぬぬパナパナ展

イギリスの海と空

Beach at Appledore England

昨日、イギリスから帰国しました。日本は梅雨。もわっとした空気を「そうそうこれが、日本の梅雨」と楽しんでいます。(今のところは…ですが)

梅田の阪急百貨店で開催されている「ぬぬぬパナパナ展」、明日が最終日です。夕方6時までです。素材にこだわった、素敵な布がたくさんありますよ。是非足をお運びください。     私も今日明日と在廊しています。


光と色

光と色 in England

光と色の関係

イギリスに来ています。
季節は、日本と同じで春。花が咲き、新緑があふれています。でも日本と比べると、目に映る色が優しい。たぶん、太陽の光が日本と比べてソフトだからだと思います。
それぞれの国の太陽の光の強さで、好まれる色が違うとあるアパレル会社の人に教えてもらったことを思い出しました。
しばらく、この国の光に映される色を楽しみたいと思います。

日本では、ぬぬぬパナパナ展がいよいよ始まります。私の反物、風呂敷、ストールなども登場します。是非、足をお運びくださいませ。


経糸の綾

綾は、エライ

自分に課していた最後の一本が織り上がりました。デッドラインに間に合ったので、気分が良いのと、ホッとしたのとで嬉しくてワインを開けました。(口実ですが^ ^)

機織りでは、糸や縞の順番が崩れないように綾(アゼとも言いますね)をとります。いつ、誰が始めたのかはわからないし、おそらく昔からあるのだと考えられますが、シンプルだけどとても賢いシステムです。糸が切れた時も縞が崩れずにすみます。 道具にしても、綾のようなちょっとした技術にしても昔から伝えられているものは、シンプルで賢い。染織だけでなく、生活の中でもそんな知恵を身につけたいなと思います。

今日織りあがった作品も、ぬぬぬパナパナ展に出品予定です。


色と心

糊付け

明るい色

経糸の糊付けをしました。最近渋い色の糸で織ることが多く、久しぶりに明るい糸を使います。デザインの段階から楽しい気分になり、糸を太陽の光の下で見るとさらに心が嬉しくなります。私の心は色や光に影響されやすいようです。

ぬぬぬパナパナ展までもう少し。すご〜く焦っていますが、織るのが楽しみです。


整える

布の仕上げ

布の仕上げ

布が織りあがると、目が飛んでいないか糸がたるんでいないかといった確認と、布を整える作業をします。この作業を終えてやっと布が出来上がったことになります。
その後は、用途によってアイロンをあてたり、湯通ししたり、湯のしをしたりして布を整えます。湯通しや湯のしは、専門の方にお願いするので、こちらで布を整えるのはその前の段階までです。

この作業がないと、せっかく出来上がった布も目が飛んだまま世の中に出ていくという、恐ろしいことになりかねないので面倒ですが、とても大切な作業になります。そして、布も落ち着きます。
ある先生が「きれいな顔も手入れをしないともったいないことになるように、布もきれいに仕上げることが大切」と言った言葉をかみしめて、目をこすりながら最後の仕上げをします。


workの写真、増えました!

撮影用カメラ

撮影用のカメラです

作品の写真を撮らねばと、ずーっと気になっていました。
今までは、写真の上手な旦那さんにお願いしていましたが、家のリフォーム業(漆喰塗り)が忙しそうで頼むのも悪い気がして、よしっと重い腰を上げました。
なにか言いたそうな旦那さんを横目に、撮影用のシートを用意して撮影開始。やってみて気づいたこと。集中力がすごーく必要なんだとわかりました。モノがちょうど良い位置にあるのか、光はどうだ影はどうだと細部にわたって気を使わないといけません。1時間弱で集中力もとぎれ、疲れてきました。
なにかにつけて、おおざっぱなので出来上がった写真を見ると、まともなのは数えるほどでした。
いつまでも、頼っているわけにはいかないので徐々にコツをつかんでいきたいと思っています。

新しい写真、workページにのってます。どうぞご覧くださいませ。

 


A beautiful day !!!

 

機嫌よく織ってます

良い季節になりました

気持ちの良い天気が続きます。毎日、窓を全開にして織れるのがうれしい。
開放的な気分になり、ついつい鼻歌が出てしまいます。外で畑仕事をしている近所のおばあさんに聞こえるやろな~と思いながらも、窓を開けることの季節が来たのがうれしくて、鼻歌が止まりませんでした。

そして、隣のおうちでは牛が出産中。陣痛が起こったのか、一日中「モー」や「ブオー」という声を鼻歌の合間に耳にしながらがらトントン織りました。のどかな一日でした。